学校給食無償化実現へ

 学校給食無償化が新年度から行われる見通しとなりました。昨年11月に行われた青梅市長選において掲げられた大勢待市長の公約が実行されることになります。市は「こどもまんなか応援基金」を設置し、3億円を積み立て、この中から給食無償化の財源を確保するとしています。
 近年、青梅市は黒字が続いていましたが、競艇の収入など不安定な部分が大きいことが問題となってきました。このため、日本共産党青梅市議団は学校給食無償化などの施策を安定して行うために「基金を創設してはどうか(12月議会)」と提案していました。

補聴器購入補助も実現

 認知症の危険因子とされている加齢性の難聴対策として、東京都が補助を実施する自治体への支援を強めることを受け、党市議団が繰り返し求めていた補聴器購入の補助が、ついに青梅市でも実現します。
 ただし、制度開始時期等はまだ不明で、対象者は住民税非課税世帯など条件がつく見通しです。

誠明学園の「文化施設予定地」が白紙に

 新町にある都立施設「誠明学園」の一角には、長年にわたって「文化ホール予定地」の看板が立っていました。文化ホールの建設は、40年ほど前に新町の区画整理が行われた際に、誠明学園を現地に残す「交換条件」に、都と地元住民との合意として示された方針です。
 ところが、都はその後合意を翻して文化ホールの建設を棚上げし、長年にわたって「予定地」の看板が残されていたのです。
 今議会で、私は「看板がなくなったようだ」との市民の声を紹介し、経緯をただしたところ、昨年の秋ごろに都が「建設の予定はない」として看板をはずしたとのことでした。

合意を尊重した対応を

 都が、合意を長年にわたって放置していたことは極めて不誠実であり、しかも地元への説明もなく看板をはずしたことも問題です。長期間が経過する中で、現在、当該地はきれいな林の公園となっています。現状を生かしながら、都が、市民が納得する対応をとるように市として強く求めることを、市議会で求めていきます。

すでに撤去されている「文化施設予定地」の看板

6月議会報告など

青梅市議会議員 井上たかし の活動報告から紹介します。

いっこうに見えない新市民ホール
市民参加で計画推進を!

 新市民ホールを含む複合施設の建設は、現在のスケジュールでは2027年オープンの予定とです。旧市民会館が老朽化で使えなくなり、青梅市には市民ホールがない状態が10年も続くことになります。
 一度、「平土間式」の演劇も演奏もできないホールの計画をつくろうとして反対運動がおこり、計画を見直し予定を延期した経緯があるのですから、今度こそよいホールをつくり、この間の利用者・団体の苦労に応えることが必要です。
 そのためにはなんと言っても「市民参加」が重要です。私は羽村市の「ゆとろぎ」が全市民に呼びかけて「市民会議」を設置し、9か月間に20回も会議を開催(世話人会含む)したことを紹介し、青梅市も市民の声を中心にホールをつくるべきだと求めました。
 市は「今年度中に基本計画をつくる」としていますが、それならば、なおさら急いで市民の声を聞くべきです。これからの取り組みが重要です。ぜひ、みなさんも市に声を届けてください。

児童館の建設は市内全域を視野に
市内1ヶ所では足りません!

 東京23区、多摩26市、すべてにある児童館が青梅市には1ヶ所もありません。市は、新市民ホールの複合施設に「大型児童センター」を入れる予定としていますが、現在の予定はその1ヶ所のみです。市長は「利便性の高い場所」と言いますが、青梅のほとんどの子どもたちにとっては、「遠すぎる場所」です。
 私は、来年度以降につくられる「こども基本条例」や子育ての計画にきちんと青梅全体を視野に入れた児童館整備計画をつくること、その計画は子どもや子育てにかかわる市民に参加してもらってつくることを求めました。

コミバスも早期に

 6月議会では共産党の藤野ひろえ議員がコミバス問題を質問しました。市は「補助交通」でなんとかしようと考えていますが、鉄道・バスが走っていない地域があまりにも広く、それだけでは解決できません。
 コミバスを走らせてこそ、市民の足を守ることが出来ます。引きつづき、1日も早い運行を求めます。

少子化対策・保護者負担軽減
学校給食無償化-青梅市でも早く-

「無償化」の流れはさらに加速、17区1市が実施、2区が検討

青梅市も態度が変化

 青梅市では、これまで「物価高騰分」や「2か月のみ」など部分的な給食費の負担軽減策を行ってきました。これは必要なことですが、たとえば「国や東京都の責任で無償化することを求めてはどうか」といった質問には、「学校給食の食材費は保護者の負担とされている」として、「その考えはありません」と冷たい姿勢をとってきました。
 ところが、6月議会では、日本共産党のみならず、他の会派からも「無償化」を求める声が上がり、ついに市長や教育長の態度がかわったのです。国や都に無償化を働きかけることに加え、「学校教育や子育ての充実をはかる施策の一つとして給食費の無償化について考えていく」との答弁がありました。
 少子化も物価高による家計の悪化も深刻です。世論をさらに広げ、給食無償化の流れを全国に広げていきましょう。そして、青梅市でも一日もはやい実施を!