「2倍はダメ」→「じゃあ1.999倍で!」

衆院選の定数が削減され、区割りが変更されました。

日本共産党西多摩・青梅地区委員会が取り組む「東京25区」は、これまでの青梅市、あきる野市、福生市、羽村市、瑞穂町、日の出町、奥多摩町、檜原村に、あらたに昭島市が加わることになりました。

先日、ある一般紙の記者から「区割り変更にはどう対応されるのですか?」と質問があり「党内で話し合って決めますよ」と答えると「共産党さんはしっかりしているからいいですよね。自民党だったら『話し合い』なんてなかなかできないですよ」と言っていました。

また、「今回の区割りを見て『小選挙区制度は本当にダメな制度だ』と思いましたよ」とも。昭島市はまだ1自治体まるごとの変更ですが、他区では自治体がバラバラにされるようなところもあり、さらに数年後にはまた区割りの見直しになる仕組みです。

この方の新聞社は小選挙区制に反対するような新聞ではないと思いますが、かなり実感がこもっていました。

実際、「一票の格差が2倍以上では違憲」ということからの見直しであるにもかかわらず、2015年度の国政調査で今回の区割りは1.956倍、2020年には1.999倍になる見通しとのこと。

小選挙区制は民意をきちんと反映しないし、制度そのものに無理があることはますます明白です。国民の願いをきちんと政治に反映させるために、比例代表制を中心とした制度に変えること、定数の削減はしないことが必要です。

日本政府こそ「対話」の姿勢に転換を

今朝、北朝鮮がミサイルを発射しました。みずからの要求を通すために、他国民の安全を脅かす暴挙であり、強く非難されるべきものです。

そしてこれは、米韓の軍事演習への「抗議」というか、対抗措置なのでしょう。軍事的緊張を高める行為を双方が自重し、対話こそ急ぐべきです。

同時に、この問題に対する日本政府の対応や報道の姿勢へも多くの疑問の声があがっています。NHKの朝ドラ「ひよっこ」が放送されなかったことを報じるインターネットのニュースには、

「ひよっこに限らずですが、ミサイルが着弾した後、どこの局も、生活に必要な情報は天気予報も交通情報も、ほとんど潰して同じ情報の繰り返しか、今必要かもわからない変に専門的な軍事情報ばかり。正直テレビ局も地に足がついてない。落ち着いた後も、あえて間延びさせてミサイルばかりあおってもなにもいいことない。」

というコメントが書かれていました。まったく同感です。

北朝鮮とアメリカの双方が「対話」を模索しているとも言われる今、日本政府こそ率先して「対話のための対話は意味がない」という態度を変えるべきです。

北朝鮮のミサイル発射について

北朝鮮の弾道ミサイル発射が繰り返されています。軍事力の強化による威嚇は、国の発展につながるはずもなく、許されることではありません。

ましてや、国連でようやく核兵器禁止条約が採択されたときに、この暴挙を繰り返すことは平和を願う世界の市民への挑戦にほかなりません。

日本やアメリカも危険な軍拡路線を進もうとしており、この連鎖を世界の世論で断ち切らなければなりません。北朝鮮への抗議が志位委員長名で出されていますので、紹介します。

北朝鮮の弾道ミサイル発射に厳しく抗議する

2017年7月29日 日本共産党幹部会委員長 志位和夫

一、北朝鮮は28日深夜、日本海に向けて弾道ミサイルの発射を強行した。日本の排他的経済水域に落下したとみられる。

北朝鮮の度重なるミサイル発射は、世界と地域の平和と安定にとっての重大な脅威であり、累次の国連安保理決議、6カ国協議の共同声明、日朝平壌宣言に違反する暴挙である。通告なしの発射は、この地域を航行する船舶、航空機の安全を脅かす危険な行為である。厳しく非難し、抗議する。

このような無謀な軍事挑発を繰り返すことは、北朝鮮にとっても未来のない道であることを厳重に警告し、その自制を強く求める。

一、6月2日に採択された国連安保理決議は、「平和的、外交的、政治的な解決」に関与することを表明し、加盟国による「対話を通じた平和的かつ包括的な解決への努力」をよびかけている。この問題の解決は、外交的解決しかない。経済制裁の全面実施・強化と一体に、関係国が北朝鮮との外交交渉に踏み切り、そのなかで核・ミサイル開発をとめ、その放棄を迫ることが急務であることを、重ねて強調する。

一、国連では7日に核兵器禁止条約が加盟国の約3分の2の賛成で採択された。北朝鮮の核・ミサイル開発は、世界のこの流れに真っ向から背くものにほかならない。国際社会がこの条約を力にして、北朝鮮に核開発の中止とその放棄を迫ることが重要である。

「高プロ」問題こう考える

際限なく働かせ、それに見合った給料を払わない。「労働時間に見合う給料が払われないから、際限のない長時間労働が放置される」とも言えるでしょう。

高度プロフェッショナル制度=いわゆる「高プロ」は、これまでは「違法」となった働かせ方を合法にするもので、日本の劣悪な労働環境を解決するどころか、逆行するものです。許されません。

ところで。

先日、ある場所でモニター画面に映ったニュースを見て、私に話しかけてきた女性がいました。ニュースの内容は「連合が『残業代ゼロ法案=高プロ』容認」というものでした(その後、この方針は撤回)。

その女性は、どうも「残業代ゼロ法案」という言葉を見て、残業そのものがなくされると思われたようで、「ねえ、今どき若い男性が『残業なし』なんてあり得るかしら」とおっしゃったのでした。

私が「この話は、残業をしても残業代を払わなくてよいようにしようということですよ」とお話しすると、ビックリされていました。

聞けば、働き盛りの息子さんにはお子さんが二人いて、今の仕事でなんとか暮らしているけど、この先はいったいどうなるか不安だということでした。

「残業代を払わなくていいなんて、とんでもない!もっと払ってくれなくちゃ」「安倍首相は若い人の将来を考えてほしい。若い人がちゃんと働いていけるようにしなきゃ」などなど、話がはずみました。